労働文化研究院

思考の過程と飛躍の記録

読書録

佐藤卓著『塑する思考』を読了

とてもデザイナーが書いた本とは思えないくらい深い考察がされています。 デザイナーと言えども、モノの構造だけを考えていてはいけないのだと分かった。 題名にある「塑する」とは、塑性のことです。弾力性は衝撃をはね返し、元の形に戻ります。塑性は衝撃…

ヤーコ・セイラック著『オープンダイアローグ』を読了

オープンダイアローグとは、要は対話によって精神疾患を癒すということ。日本では、このことだけが独り歩きし、対話ですべてを解決できると勘違いされているように思う。 原題を直に訳すと、社会的機関における対話というもの。オープンダイアローグという題…

田中治彦編著『SDGsと開発教育:持続可能な開発目標ための学び』を読了

SDGsとは2030年を目途に国連が発表している持続可能な開発に関する目標です。 SDGsには目標として17項目があります。持続可能な開発、民主的なガバナンスと平和構築、気候変動と災害に対する強靭性など。しかし、SDGsを達成するためには、複数の…

キム・ドゥシク著・山田寛人訳『平和主義とは何か』を読了

キムさんは平和主義者なので根本は軍隊そのものに反対なはず、それでも兵役に就く若者を否定することはしません。それどころか、兵役拒否の後に待ち受ける厳しい現実を考えると、代替服務、執銃拒否や自身が平和主義者であることを軍隊内で訴える方がいいと…

福原義春著『文化資本の経営』を読了

暑いためか読み終わるのにほぼ1ヶ月も要してしまいました。 場所と環境を結びつけること=非分離設計。例えば、空間を支えているシステムやルール、美意識などは地域ごとに異なります。銀座や原宿に建築物を建てる際に、建築と場所ごとの個性が一体化してい…

土井善晴著『一汁一菜でよいという提案』を読了。

一汁とは味噌汁のこと、一菜とは香の物のこと。 この本は家庭で忙しくて料理ができないと思っている人、自炊をしたことがない若い人を対象にしています。 家庭で作る料理は特別美味しい必要はないというのが大切だと思いました。また、家庭料理、プロの料理…

北原亞以子著『銀座の職人さん』を読了

銀座に店を構える様々な職人が紹介されています。職人と言えば、頑固で、弟子に対して理不尽というイメージですが、北原さんの描く職人は真逆のイメージです。 弟子に自身の技術を伝えたいという思いに溢れた職人が描かれています。というよりは、そうだから…