労働文化研究院

思考の過程と飛躍の記録

認識のズレ

日本の社会運動の発展は一体どこが契機なのかを考えると、まぎれもなく3・11東日本大震災であろうと思います。しかし、共産党をはじめとする革新系勢力では「集団的自衛権の行使容認」が契機とされます。

 

この認識の違いは大きい。

 

原発事故によって多くの人が自分たちのこれまでのライフスタイルを何らかの形で見直すことになった、もしくは意識するようになった。商品市場を見てもオーガニック製品や環境に配慮したものが増えている。

 

しかし、革新系勢力ではそんなことは基本的に考慮されない。共産党脱原発と言っていますが、根底には原発は科学技術の発展の象徴とする考えがあるのだと思う。

 

人々の実際の暮らし方から社会問題を考えるのか、自分たちの要求(願望)から社会問題を考えるのかの違いです。

 

政治と暮らしを切り離して考えることはできない。しかし、現在の市民共同を見ていると、切り離すなと言いながら、分離思考に陥っている。

 

野党共闘に対する不信感と革新派が多数派を形成できなのは、暮らしの視点がすっぽりと抜け落ちてしまっているからではないか。